この記事では、教育業界について語るとともに、主要なプレイヤー、業務内容、適性、そしてキャリアパスについて解説します。

【業界トレンド】

現代の教育業界では、デジタル化が急速に進行しています。

オンライン化による非対面教育は、特に新型コロナウイルスの影響を受けたことにより急速に進みました。それに伴い、タブレットを利用したe-ラーニングも普及し、オンラインでの教育に対する注目度は高まり続けています。

また、従来の学習指導要領では見られなかった領域に学習が広がってきています。プログラミング教育の必修化や英語教育への注力は世界のIT化、グローバル化が進んでいく中で通用できる能力を育んでいく姿勢がうかがえます。

少子高齢化で生徒数が減少傾向にある中で、こうしたデジタル化や教育内容の素早く、そして大きな変化により生まれる新たなニーズに対応できるかが大きなポイントになります。

【主要プレイヤーと特徴】

【主な職種の業務内容】

営業

幼稚園や保育園、小中高などの自身の担当に対して自社コンテンツの提案を行います。特に中学校や高等学校となると進路・学習指導、学校運営に関しても提案する機会があり、手広く教育現場の改善をサポートすることができます。自分の担当エリアに関しては営業計画の策定、販促活動、商品活用までも一手に担うことが出来るのも特徴です。

マーケティング

事業やプロダクトを横断的に見て運用型広告やナーチャリングの推進をするパターンと、特定の事業や商材を専門としてオウンドメディアの企画・制作、顧客のインサイト調査からコミュニケーションプランの企画を行うパターンがあります。

コンテンツ企画

データ分析部門やシステム部門を巻き込みながら新規のサービスを創出するポジションのほかに、既存のサービスについて毎月教材を送るようなサービスであればその月次でのサービスの企画を行ったり、特定サービスにおいて責任をもってUIUXの改善に取り組んでいくようなポジションもあります。

【職種別適性】

営業

顧客のパートナーとして密接に関わりながら教育現場の課題を解決するポジションとなります。単なるモノ売りでなく、顧客の課題を引き出したうえでの課題解決型の営業スタイルが求められるため、課題を引き出せるようなコミュニケーションスタイルや、顧客との関係構築力に長けている人が最適でしょう。また、現場とかなり密接に関わることが求められるため、より手触り感をもって仕事をしていきたい志向性の方にも適している職種です。

マーケティング

後述するコンテンツ企画と重複する部分はありますが、プロダクト横断型でマーケティングを行うポジションであれば、部署をまたいで様々な人を巻き込んでいける人が最適です。一方で特定商材の専任となる場合であれば、その事業や商材に対して誰よりも詳しいと自信を持てるほど商材についての深い理解が持てる人が最適です。

共通する部分としては、デジタルマーケティングの興隆により運用型広告など数字を緻密に分析し、数%の改善のために尽力できることが求められます。そのため、数字を扱うこと、数字で語ることに抵抗感がない方が望ましいです。

コンテンツ企画

職種の業務内容でも触れたとおり、コンテンツの企画においてはシステム部門やデータ分析部門など様々な部門をとりまとめながら企画を前に進めていく必要があります。そのため、大規模な組織運営の経験があると望ましいです。また、紙媒体からデジタルサービスにシフトしてきているため、アプリケーションやwebサイトに関する知見を有しているとさらに有利に働きます。

【キャリアパス】

社内でのキャリアパスとしては、基本的には営業、企画などいずれかで専門性を高めていくパターンが多く、教育業界大手企業は他業界で見られるようなジョブローテーションはあまり採用していません。(自己申告制度や公募制度はあり)そのため、自身で手を挙げて自律的にキャリア形成をすることが求められます。社外でのキャリアパスとしては、社内で比較的専門的にキャリアを積む特性上、その専門性を活かしたキャリア形成を行うことが多いです。

営業であれば広告業界やIT(SaaS含む)の営業へ、マーケティングの領域で経験を積んでいればweb制作のディレクターや他のtoC向けサービスのマーケターとなる方が見られます。

コンテンツ企画の場合はデジタルサービスであればその経験を活かし、他ITサービスのプロダクトマネージャー、その他の場合であれば他の教育業界の企業で引き続きサービス企画を担うことが多いようです。

以上が教育業界の概要とキャリアパスになります。業界の特性や自身のスキル、興味を考えながら、自分に最適なキャリアを模索してみてください。