今回は面接での逆質問について解説をしたい。こちらからの質問内容によって、面接官からの印象も大きく変わるため、転職活動を考えている方にはぜひご参照いただきたい。

面接官は何を見ているのか

逆質問において面接官が見ているポイントは大きく以下の2つである。

・自社への意向度
・転職者自身のキャリア検討の深さ

質問が出てこない場合や、表面的な場合には自社への転職意向が低いとみなされることも多い。
転職先で活躍する日にはモチベーションも大きく関わってくるため、どれだけ自社のことを調べているか、どれだけ関心を持って質問をしているのかと言う観点は見ている。

また、逆質問において転職者自身がどれだけキャリアについての考えがまとまっているのかも同様に見られる。

キャリアへの考えが深く、そのキャリアプランにおける転職の位置づけが明確な場合には、入った後高いモチベーションで活躍してくれるイメージが沸くからである。

そのため、
どれだけ会社や事業を、自分が関わる業務について調べているのか
どれだけ自分のキャリアについて考えられているのか
を確認すると言う観点で逆質問を見ていることを理解しておきたい。

印象の良い質問の特徴

面接官の目線を踏まえた上で、印象の良い質問は、

・よく調べたうえでの質問
・自身のキャリアプランと紐付くような質問

1つ目の調べた上での質問は、その企業のビジョンや事業内容、自分が関わる業務について正しい理解をした上で、より深い部分を聞けているかどうかになる。
そのため、選考を受ける前にはネット上に公開されている情報(自社サイトや社員インタビュー等)はきちんと目を通しておく必要がある。

一般公開の情報だけだと、どうしても表面的になりやすいので、担当エージェントに深い情報を聞くことを特にお勧めする。

エージェント側は、人事や役員が自社をどう認識しているのかと言う観点についても日ごろから理解を進めているので、彼らの認識とずれた質問をすることがなくなり、印象も良くなる傾向にある。

また、自身のキャリアに紐付く質問は印象が良い。NGな質問例として、今後5年間の業界トレンドをどう見ているのかを教えて欲しい。といった内容は転職者自身のキャリアと言うよりは、単純に興味で聞いていると言う場合が多く、逆質問の時間を使う内容としてはもったいない。

具体的にどのような案件があるか、自分に求められている役割は何か、活躍している社員に共通するものは何か、といった内容は、本人がキャリアをより良くしていくために必要な情報を集めていると言う姿勢が伝わり、逆質問の内容としては印象が良い。

一方で、気をつけなければならないのは、ネガティブな捉え方や、疑いのある見方を感じるような質問はふさわしくない。

例えば、口コミで残業時間が長い時いたが実際はどうかといった質問を本人から面接官に当てると、働く意欲や、前向きさに疑問を持たれかねない。

そのため、通過率を上げる逆質問としては、懸念や疑いをぶつける事は良い策とは言えない。

このような意思決定に関わる懸念点については、内定が出た後のオファー面談で確認をする、エージェントから人事側に間接的に質問してもらうといった工夫が必要になる。

印象の良い質問例とは

ここまで説明したように、良い質問はその企業やその方のキャリアプランによって異なってくる。

ただし、無難な質問としていくつか例を挙げる事は可能なので、今回は印象の良い質問例を紹介したい。

活躍している社員に共通するものは何か
入社する前に勉強しておくとプラスになるものは何か
面接官の目から見て、自分の改善すべきポイントはどこか
自分の力を伸ばしながら、会社にも貢献したいと考えているが、期待されている役割は何か
〇〇(企業の特徴的な仕組み)の詳細を知りたい

このような質問は、ご自身の転職後の活動に直結する内容であり、前向きな姿勢も伝わってくるため、お勧めしやすい質問である。

もちろん、逆質問では転職者の方々に企業を正しく理解してもらうという目的もあるので、必ずしも合否を判断すると言う要素が100%なわけではないが、貴重な面接の時間をもらう中で、面接官の目線を理解した上で質問をしていただけることをおすすめしたい。

面接を控えている方も、今後転職を考える方にも参考になれば嬉しい限りである。