この記事では、自動車業界について語るとともに、主要なプレイヤー、業務内容、適性、そしてキャリアパスについて解説します。

【業界トレンド】

昨今の自動車業界では、「カーボンニュートラル」への取り組みの一環としてEV(電気自動車)への移行が進んでいます。

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスを吸収・排出して「排出量をゼロ」にした状態のことであり、「温室効果ガス排出量の軽減」「温室効果ガスの吸収量増加」「温室効果ガス除去」などの取り組みがメインとされています。
このことから世界規模で「カーボンニュートラル」へ向けた取り組みが行われ、CO2排出量の多い自動車業界も無視できない状況にあり、日本では、2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指し「2035年までに新車販売で電気自動車100%を実現する」ことを宣言しました。

日本でもEVが普及していますが、シェアの殆どがHV(ハイブリット車)が占めている一方で、海外では電気自動車比率が高まってきており、日本で身近になるには、コスト競争力が高まりインフラ構築も含めて、購入するメリットをより感じられる社会にシフトしていく必要性があります。

【主要プレイヤーと特徴】

【主な職種の業務内容】

営業

販売店の短期・中長期事業計画の取りまとめや販促キャンペーンの実施、さらには販売店の経営管理に加え商品企画に取り組むことがあるなど幅広い経験を積むことができます。

また、各社海外売上比率が高いため、各社海外営業のメンバーも豊富におり語学力を活かしながら現地法人のサポートを行っています。

企画・マーケティング

世界を相手に戦う業界となるため、グローバルな視点での市場分析(調査、ヒアリング)を行います。また、商品戦略策定や新商品の提案を行います。

新サービスの創出にあたりアライアンスを組むことも多いため、アライアンス先との協業を推進する役割を担うこともあります。

研究開発(R&D)・エンジニア

CASEやMaaSなどまさに業界変革期にある自動車業界の根幹を支える技術の研究開発を担います。また、コネクティッドカーの領域ではクラウドやソフトウェアの開発が求められるためエンジニアもクルマの価値向上に大きく貢献しています。

【職種別適性】

営業

販売店の売上向上に責任を持ち、販促の企画から実行、経営管理までオーナーシップを持って取り組んでいく販売店の経営に直結するポジションです。

そのため、大きな責任を背負って施策の立案、実行を行いたい人にとっては最適な環境でしょう。

企画・マーケティング

多くのプレイヤーを巻き込みながらスピード感を持って進めていく必要が求められるポジションです。

変わりゆく業界の前線で戦うポジションとなりますが、市場の大きさ、与えるインパクトの大きさが類を見ない業界のため、大きな達成感を得るためには苦労をいとわない価値観を持つ方にはうってつけのポジションでしょう。

研究開発(R&D)・エンジニア

自動車業界の進化の根幹を支えている技術に関わるポジションとなります。

自動運転や空飛ぶクルマなど大きな夢に胸を躍らせながら、目の前の地道な取り組みにコツコツ取り組めるタイプは特に輝ける仕事でしょう。

【キャリアパス】

エンジニアや研究開発といった技術職については社内でキャリアアップをしていくか、同じ自動車業界の中で転職をすることが一般的です。一部エンジニアはIT知見を活かしてコンサルなどの他業種にチャレンジすることがあります。

一方、事務系職種については待遇ややりがいの点で満足していることが多いためか他事業会社に行くケースは少なく、転職先としてはコンサル業界や同業他社への転職が見受けられます。

転職理由としてはもっとスピード感があり、成長できる環境へ行きたいといったものが多く、本理由を満たす形でリクルート、サイバーエージェントなどのメガベンチャーへの転職をする方も一部存在します。

以上が自動車業界の概要とキャリアパスになります。業界の特性や自身のスキル、興味を考えながら、自分に最適なキャリアを模索してみてください。