生成AIを業務に入れれば生産性が上がると言われる。ただ、何から任せればよいのか分からないという声は多い。

業務での生成AI活用の障壁

最新のテクノロジーが業務に与える影響は計り知れない。なかでも生成AIは、ビジネスのあらゆる分野で革命をもたらしている。とはいえ、初めて業務に取り入れるのは不安が伴う。

生成AIの有用性そのものは、多くの働き手が理解している。分からないのは、自分の業務のどこに当てはめるかだ。

導入で最大の障壁になるのは、技術そのものではなく使い方の側にある。

コンピューターサイエンスの世界には「Garbage In, Garbage Out」という言葉がある。品質の悪いデータを入力すれば、出力される機械学習モデルの品質も悪くなるという格言だ。

生成AIでも同じで、与える情報の質が出力の質を決める。つまり使い方が大切だということである。

別の視点では、道具の選び方も同じくらい大切になる。

現在利用できるツールの代表例を挙げる。

  • ChatGPT
  • Claude3(クロード3)
  • Gemini(ジェミニ)
  • Perplexity AI(パープレキシティAI)
  • Microsoft Copilot(コパイロット)
  • Midjourney(ミッドジャーニー)
  • Dall-E3

これらは営業やマーケティング、オペレーション、財務、事業開発といった業務で使える。ビジネスの目標に沿った作業を速く進める手助けになる。

生成AIが得意な3つのタスク

生成AIが力を出すのは、情報収集とアイデアの生成、そして日常業務の効率化である。

出力は与える指示(プロンプト)によって変わる。期待する成果を上げるには、指示の書き方を研究することになる。

代表的な活用法の着眼点を3つ挙げる。

まず挙がるのがリサーチだ。多くの経営者やマーケティング担当者は、毎週のようにリサーチ業務に時間を費やしている。生成AIを使えば、この工程を大幅に簡略化できる。

新しい製品やサービスの市場を調査する場面では、市場調査レポートを自動で生成させることができる。

生成AIは、インターネット上の公開データや企業の内部データを分析する。そこからトレンド、競合分析、ターゲット市場の特性などを含む詳細なレポートを作成する機能を持つ。

自然言語処理(NLP)を使った分析もある。顧客からのフィードバックやレビューを自動で読み取り、顧客満足度や製品の改善点を特定する使い方だ。

次がブレインストーミングの高速化になる。新しいマーケティングの打ち手を考えるとき、生成AIにアイデアを出させ、それを自分に合わせて作り替えることができる。

投稿のアイデアを生成させ、それを基にメディアの投稿を作る形も取れる。この方法なら、時間をかけずに多様なアイデアが集まる。

経営企画職なら、シナリオプランニングでの活用が考えられる。市場の変動や競合の動きに応じた複数のシナリオを生成させ、それぞれへの対応策を検討させる使い方である。

最後が日常業務の効率化になる。生成AIで作ったコンテンツを編集して短くするといった作業を効率化できる。

ドキュメントの体裁を整え、プレゼン資料を迅速に作成することもできる。繰り返しの単純作業が減り、創造的な作業へ時間を回せる。

対外のやり取りが多い営業担当者は、ビジネスメールの作成に頭を悩ませることが多い。言い回しのパターンをAIに生成させておけば、場面に応じて文章を選ぶだけで用が足りる。

生成AIを業務に取り入れることで、生産性を大幅に向上させることができる。最初の一歩を踏み出すのは勇気がいるが、その先には大きな成果が待っている。

まず任せられるのは、ここで挙げたリサーチとアイデアの生成、日常業務の効率化の3つだ。どこまで任せられるかは、指示の書き方を試しながら見極めていく段階にある。